オーバーツーリズム対策のための宿泊税の見直しと特別区への対策費支援を都に求める意見書
日本政府観光局によれば令和6年度の訪日外国人旅行者数は年間3,600万人を超えている。その多くが旅程で本区を訪れる中、来街者による迷惑路上飲酒、ごみのポイ捨て等、街の環境悪化への対策は喫緊の課題である。また、交通渋滞、住宅街の民泊施設における騒音等、区民生活への混乱や負担が生じていることを考えると、区民と来街者の双方が満足できるまちづくりが重要である。
現在、これらの対策費用については本区が一般会計で予算措置しているが、年間数億円規模でコスト負担を強いられている。今後も来街者の増加に伴い当該コストが増加することで住民の福祉向上が遅滞することがあってはならず、受益と負担の関係から来街者にも一定の負担を求めることは合理性があると言える。
東京都においては、平成14年から宿泊税を導入し、国際都市東京の魅力を高めるとともに、観光の振興を図る施策に要する費用に充てるため、ホテルまたは旅館の宿泊者に一定の税負担を求める法定外目的税として最大1泊200円の課税徴収を行なっているが、令和5年度東京都税制調査会において、税負担水準を引き上げることが適当である等の報告がされている。また、東京都知事も本年2月の都議会で本年中に見直しの素案をまとめる方針を示し、11月には都から素案が示され、現在パブリックコメントが実施されているところである。
よって、下記の通り宿泊税の見直しについて東京都に要望する。
記
- 見直しにあたっては、宿泊料の実勢価格を勘案し課税対象宿泊料の下限額を引き上げることを前提とし、宿泊料金に一定の税率を課す「定率制」とすること
- 施策の実施にあたっては、宿泊税の使途に特別区が実施する観光・文化振興ならびに環境美化推進施策への支援を含め、財源措置を講じること
- 宿泊事業者団体の意見を十分に聴取・検討の上、施策を実施すること
- 宿泊税率の改定にあたっては修学旅行等に一定の配慮をすること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和7年12月10日
渋谷区議会議長名
東京都知事 あて