地方税財源の拡充に関する意見書

 地方自治体が住民福祉の向上を図り、充実した住民サービスを提供するためには、安定した地方税財源の確保が必要である。
 しかし、国は、平成26年度税制改正において、地方法人特別税、地方法人特別譲与税を存続するとともに法人住民税の国税化を導入した。さらに、今後は、法人実効税率の引き下げの動きも見られる。このような措置は、地方自治体の歳入構造に多大な影響を与えるものであり、特に法人事業税及び法人住民税に歳入の多くを依拠する東京都においては、及ぼす影響の度合いも深刻なものがある。
 渋谷区において各施策を推進していく上で、東京都との連携は欠かすことができず、東京都の財政の不安定化は、渋谷区にとっても看過できないものである。
 特に、都区財政調整制度において多額の法人住民税、固定資産税を負担している渋谷区にあっては、東京都を含めた地方税財源の健全化、安定化を強く望むものである。
 よって、渋谷区議会は、国会及び政府に対し、地方法人特別税、地方法人特別譲与税及び法人住民税の国税化を直ちに撤廃し、地方が担う権限と責任に見合う地方税財源の拡充を図るよう要請する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成26年9月25日

渋谷区議会議長名

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣 あて